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妊娠中のメンタルヘルス|こころの病気の既往がある方へ

2026年4月13日

妊娠中や出産後は、体の変化に加えて、こころの状態も揺らぎやすくなります。

「妊娠してから情緒不安定になった」
「急に涙が出ることがある」
「以前、心療内科や精神科に通っていたことがあり、妊娠・出産への影響が心配」

このような不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。

かわぐちレディースクリニックでは、お母さんと赤ちゃんがより安全に出産を迎えられるよう、こころの病気の既往や受診歴、服薬歴などを確認しています。

この記事では、妊娠中・産後のメンタルヘルスについて、こころの不調を感じたときの考え方、分娩予約・妊婦健診をお受けできない場合があるケースについてご案内します。

妊娠中・産後に情緒不安定になることは珍しくありません

妊娠中や産後のこころの不調は、ホルモンバランスの変化、体調の変化、睡眠不足、出産や育児への不安など、さまざまな要因が関係しています。妊娠をきっかけに不安が強くなったり、気分の落ち込みが続いたり、眠れなくなったりする方も少なくありません。

過去にこころの病気の既往がある方は、妊娠・出産前後に症状が変化することもあります。

こころの不調は、気持ちの弱さや性格の問題ではありません。

体の不調と同じように、必要に応じてサポートや治療につなげることが大切です。

妊娠中のイライラ・涙が出る・眠れない症状について

妊娠中のこころの不調は、人によってあらわれ方が異なります。

たとえば、以下のような状態が続くことがあります。
  • 気分の落ち込みが続く
  • 不安が強く、日常生活に支障が出ている
  • 眠れない日が続く
  • 食事がとれない
  • 涙が止まらない
  • 育児や出産への不安が強すぎる
  • 自分を責める気持ちが強い
  • イライラが強くなっている

我慢しないで相談を

一時的な気分の波で落ち着くこともありますが、症状が続いている場合や、日常生活に影響が出ている場合は注意が必要です。

「妊娠中だから仕方ない」と我慢し続けるのではなく、気になる症状がある場合は、専門の医療機関へ相談してください。

妊娠中の情緒不安定はいつまで続く?

妊娠中の情緒不安定がいつまで続くかは、人によって異なります。

妊娠初期から気持ちが不安定になる方もいれば、妊娠後期に出産への不安が強くなる方もいます。また、妊娠中だけでなく、出産後に睡眠不足や育児への不安が重なり、こころの不調が続くこともあります。

そのため、「何週まで続く」「いつになれば必ず落ち着く」と一概には言えません。

妊娠中のこころの不調を感じたときは

こころの不調は、一人で抱え込まず、適切なサポートにつなげることが重要です。

「今は落ち着いているから大丈夫」
「病名がついていないから関係ない」
「薬を飲んでいないから問題ない」

このように自己判断せず、過去の受診歴や服薬歴、カウンセリング歴がある場合は、必ず医師へお伝えください。

こころの病気は適切な薬物療法や精神療法によって治ります。
そのため、早期に診断して適切な治療を受けることが、大切です。
適切な治療が遅れると回復まで遷延しやすい傾向にあります。


当院はメンタルヘルスの専門家がいないため治療ができません。

出産前後は専門医のいる病院でかかられた方が良いのはそのためです。

そのため、近隣のメンタルヘルスが見れる病院での出産をお勧めしています。

当院で分娩予約・妊婦健診をお受けできない可能性がある方

妊娠中に増悪する可能性がある精神疾患をお持ちの方

妊娠中に悪化しやすい精神疾患をお持ちの方は、お母さんと赤ちゃんの健康のためにメンタルヘルスの専門医がいる病院でのご出産をお勧めしています。

例として、以下のような疾患が挙げられます。
  • うつ病
  • 双極性障害
  • 統合失調症
  • パニック障害
  • 摂食障害
  • 発達障害
  • 睡眠障害 など

精神系に作用する薬の投薬を受けていた方

上記の精神疾患に該当しない場合でも、何らかの理由で精神系に作用する薬の投薬を受けていた方は、早めに医師や助産師へお伝えください。

現在症状が落ち着いている場合や、内服していない場合でも、過去の投薬内容を理解・把握させていただくことが安全なお産のために大切です。

心療内科・精神科・カウンセリングなどの受診歴がある方

何らかの理由で、心療内科や精神科の受診歴がある方、または心療カウンセリングなどの受診歴がある方も、早めに医師へお伝えください。

病名がはっきりついていない場合や、現在症状が落ち着いている場合でも、お知らせいただくことで万全のサポートに繋がります。

ご家族にも知っておいてほしいこと

妊娠中や産後のこころの不調は、ご本人だけで気づくことが難しい場合もあります。

ご家族から見て、以下のような変化がある場合は注意が必要です。
  • 以前より眠れていない
  • 涙もろくなっている
  • 不安が強くなっている
  • 食事量が大きく変わっている
  • 表情が暗い状態が続いている
  • 何度も同じ不安を口にしている

このような変化がある場合は、「気の持ちよう」と片づけず、早めに相談につなげましょう。

妊娠中や産後のこころの不調は、ご本人の努力だけで解決できるものではありません。
ご家族の気づきや声かけが、早めのサポートにつながることがあります。

これから父親になる方に向けたサポートについては、以下の記事でもご案内しています。
→ これから父親になる方へ|妊娠中・産後にできるサポート