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父親になったばかりの方へ|産後にできるサポート
2026年6月22日

赤ちゃんが生まれた喜びの一方で、まだ父親になった実感がわかない方もいらっしゃると思います。
「生まれたばかりの赤ちゃんに何をしてあげたらいいのか分からない」
「産後、どんなサポートが必要なのか知っておきたい」
このように感じている方もいらっしゃると思います。
妊娠中から産後にかけて、お母さんの心と体には大きな変化が起こります。
夫・パートナーがそばで支え、気づき、主体的に動くことは、お母さんにとって大きな安心につながります。
この記事では、父親になったばかりの方に向けて、産後に知っておきたいこと、夫・パートナーにできるサポートについてご案内します。
妊娠期〜産後の女性のメンタルヘルス
お母さんは、妊娠中から体だけでなく、気持ちの面も変化します。
出産後は体調が十分に戻っていない時期から赤ちゃんのお世話が始まり、疲れもたまります。
心のトラブルは、妊娠中から不安を感じ始め、産後2週間から1か月頃にピークを迎えやすいとされています。
「赤ちゃんが生まれたら幸せなはず」
「母親なんだから頑張れるはず」
このように思われがちですが、実際には、産後の女性はとても不安定になりやすい時期です。
産後のホルモンバランスによる症状
出産後の女性は、ホルモンバランスが不安定になり、涙もろさ、抑うつ、頭痛などの症状が起こることがあります。
数日で消失するものは、マタニティブルーズと呼ばれ、出産後の女性の30〜50%が経験するといわれています。
また、産後うつ病は、出産後1〜2週間から数か月以内に起こることがあります。
産後うつの症状としては、以下のようなものがあります
- 気分の沈み
- 日常生活での興味や喜びの喪失
- 食欲低下や増加
- 不眠、または睡眠過多
- 気力や思考力、集中力の低下
こうした変化は、ご本人の性格や気持ちの弱さが原因ではありません。
産後の体の変化や睡眠不足、育児への不安が重なって起こります。
だからこそ、夫・パートナーが妊娠中からお母さんの心と体の変化を理解しておきましょう。
妊娠中のメンタルヘルスについては、以下の記事でもご案内しています。
→ 妊娠中のメンタルヘルスについて|こころの病気の既往がある方へ
産後のお母さんの体は、すぐには元に戻りません
出産後の体は、すぐに妊娠前の状態へは戻りません。
産後1〜2週間頃:とにかく安静に
産後の回復には個人差がありますが、産後1〜2週間頃までは、出産の疲れが心身に残りやすい時期です。この時期は、とにかく安静に過ごし、できるだけ体を休ませることを優先します。
産後3〜4週間頃:体への負担が大きい行動は控える
産後3〜4週間頃になると、簡単な片づけや料理、洗濯などを少しずつ再開できる方もいます。ただし、これは「動けるようになる」という意味ではなく、体調を見ながら無理のない範囲で行う時期です。長時間の外出や立ち仕事など、体への負担が大きい行動はまだ控えた方が安心です。
産後5〜8週間頃:少しずつ生活のリズムを整えていく
産後5〜8週間頃には、少しずつ生活のリズムを整えていく時期になります。 それでも、妊娠前と同じくらいまで回復したと感じられるようになるには、産後3か月から1年ほどかかることもあります。
お母さんが無理をしすぎないよう、夫・パートナーが家事や育児を一緒に担い、休める時間を作っていきましょう。
産後に夫・パートナーができるサポート
産後に夫・パートナーへ求められるサポートは、「手伝う」という意識ではなく、「自分の子どもを一緒に育てる」という姿勢です。
たとえば、以下のような内容が挙げられます。
- 産後の心身の状態の理解
- 休息・睡眠をとらせること
- 家事の担当
- 精神的な支え
- 主体的な姿勢
産後のお母さんは、体の回復が十分ではない中で赤ちゃんのお世話が始まります。夫・パートナーが状況を理解し、自分から動くことが、お母さんの負担を軽くすることにつながります。
産後の心身の状態を理解する
産後の女性にとってうれしいのは、「今できること・できないこと」を理解してもらえることです。
赤ちゃんが生まれると、みんなの目はどうしても赤ちゃんに向きがちです。その中で、夫・パートナーがまずお母さんの体や心を気遣ってくれることは、とても心強いです。
「赤ちゃんは寝ているけど、ママは眠れている?」
「授乳中だけど、飲み物いる?」
「今日は少し休めた?」
こうした小さな声かけが、産後の疲れた心と体の癒しになるでしょう。
休息と睡眠をとれる時間を作る
産後は、まとまった睡眠をとることが難しくなります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ昼と夜の区別がついていません。
夜中に泣いたときも、授乳やおむつ交換、抱っこなどのお世話が必要になります。
そのため、産後のお母さんは慢性的な寝不足になりやすい状態です。
寝不足のまま家事や育児を続けることは、体力的にも精神的にも大きな負担になるため、夫・パートナーが意識してお母さんの休息の時間を作ることが大切です。
休息の時間を作るためのサポート
- 深夜におむつ替えや抱っこをする
- 赤ちゃんを見ている間にお母さんに寝てもらう
- 朝、子どもと一緒に起きて睡眠時間を作る
- 育休中に数時間だけでも自由に休める時間を作る
- 助産師や医師の説明を一緒に聞く
赤ちゃんが寝ている時間が、そのままお母さんの睡眠時間になるとは限りません。
お母さんが実際に休めているか、日々の会話の中で確認していきましょう。
家事は「手伝う」ではなく率先して行う・一緒に行う
赤ちゃんのお世話は、授乳やおむつ交換、抱っこ、寝かしつけなど、やることが多く、あっという間に一日が過ぎていきます。
そのため、仕事から帰ったときに、料理、洗濯、皿洗い、掃除、お風呂の準備などができていない日もあるかもしれません。
そのようなときは、「お疲れさま、今日も赤ちゃんのお世話ありがとう」と声をかけ、たまっている家事を一つでも引き受けてみてください。
責めるのではなく、状況を理解して動いてくれることが、産後のお母さんの負担を軽くします。
「言われたらやる」ではなく、必要なことを見つけて動いてみてください。もし、わからなければ「掃除と洗濯、どっちからやったらいいかな?」と聞いてみるのもいいでしょう。「育児は2人でするもの」という意識を、言葉だけでなく行動で伝えていきましょう。
精神的な支えになる
産後は、体の疲れだけでなく、気持ちの不安も大きくなりやすい時期です。
そんな時に必要なのは、正論やアドバイスよりも、まず話を聞くことです。
「それくらい大丈夫」
「みんなやっている」
「気にしすぎじゃない?」
このような言葉は、つらさを抱えているお母さんをさらに追い詰めてしまいます。
まずは、話を聞くこと。
気持ちを否定せずに受け止めること。
休める時間を一緒に作ること。
お母さんの心細さを減らすきっかけになりますよ。
子育ては夫婦だけで抱え込まなくて大丈夫です
妊娠・出産・子育ては、夫婦だけですべてを抱え込む必要はありません。子育ては、「抱え込まない」「閉じこもらない」ことも大切です。
祖父母や兄弟姉妹、友人、地域の子育て支援、公的サービスなど、頼れる先を妊娠中から考えておくと安心です。
たとえば、以下のようなサポート先があります
- 祖父母や兄弟姉妹
- 近所のパパ友・ママ友
- 保育所・幼稚園
- ファミリー・サポート・センター
- ベビーシッター
- 地域の子育て支援グループ
- 子育てひろば
- 専門の相談機関
子どもの成長や発育に関する不安、病気や心の問題、親としての不安や悩みは、誰にでも起こる可能性があります。
周囲の人に相談しにくいことは、専門の相談機関を利用することも大切です。
夫婦だけで無理をし続けるのではなく、必要なときに人の力を借りられるようにしておきましょう。
妊娠中から夫婦で話し合っておきたいこと
産後の生活は、赤ちゃんが生まれてから急に整えようとしても、うまく進まないことがあります。
妊娠中から夫婦で話し合っておくことで、産後の負担を減らしやすくなります。
話し合っておきたいことは、たとえば以下のような内容です
- 産後の家事分担
- 夜間の授乳やおむつ替えの関わり方
- 上の子がいる場合の対応
- 退院後に誰にサポートをお願いするか
- 育児休業や休暇の取得
- 仕事の調整や帰宅時間
- 急な受診時の連絡方法
- お母さんが休める時間の作り方
- 使える子育て支援や公的サービス
お互いの仕事と生活のバランスについて、妊娠中から話し合っておくことも大切です。
お互いの状況や希望をすり合わせ、具体的なスケジュールや方法を考えておくと、産後の生活を始めやすくなります。
問題になりそうなことを事前に想定しておくことも大切です。
「その時になったら考えよう」ではなく、妊娠中から少しずつ話し合っておきましょう。
父親になったばかりの方へ
妊娠中から、お母さんの心と体の変化を知り、赤ちゃんに関心を持ち、出産後の生活を一緒に考えていくことが、父親になる準備になります。
完璧にこなす必要はありません。
- お母さんの話を聞くこと
- 体調を気にかけること
- 家事や育児を自分ごととして担うこと
- 必要なときに休める時間を作ること
- 夫婦だけで抱え込まず、周囲の力も借りること
その一つひとつが、お母さんと赤ちゃんを支える力になります。
これから始まる赤ちゃんとの生活を、夫婦で話し合いながら、少しずつ整えていきましょう。
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